ゲーム依存はゲーム障害?

 
 

WHOが「障害」と認めた?

 
子どもが大好き!なゲーム。親御さんは子どもに、きちんと時間を決めて与えてあげられていますか?
私は単純に「与えた方も悪い」と思ってしまっていたのですが、いろいろと調べていきますと単に親が「ゲームを与えたから悪い」と一概には言えないそうです。
 
ゲーム依存を「ゲーム障害」とWHOが認定したのは2019年。
ICD-11(国際疾病分類第11版)が診断基準として認定しているのは以下の通り。
 

  • ゲーム使用を制御できない
  • 他の活動よりゲームを優先する
  • 問題が起きてもゲームを続ける
  • 学業・仕事・家庭生活に重大な支障が出ている

 
さらに調べていくと、発達障害診断基準となっている「DSM-5-TR」においても、ゲーム依存を「ゲーム障害」として研究対象になっているとのことです。
 
 

医学的根拠

 
医学的な根拠としては
 

  1. 脳の報酬系の異常
  2. 前頭前野の機能低下

 
があげられるとしていて、大変驚きました。
発達特性の1つとして「脳の報酬系回路の弱さ」があることが知られています。
定型発達の子と比べると、人よりも「人的強化子(褒め言葉やハグ)などが感じられにくい」ことがわかっています。
そこに「ゲーム」で得られる強化子(勝った時の達成感など)が報酬系回路に強く刻まれてしまい、ゲーム以外で得られる「人的強化子」を感じにくくなってしまうとのこと。
特に発達特性の子にはその影響が大きいことは容易に想像できますね。
 
2つ目の「前頭前野の機能低下」に関しても、もともと発達特性の子は「ドーパミン・ノルアドレナリン」といった神経伝達物質が少ないことがわかっています。
そこにさらに前頭前野の働きが低下してしまうと、これらの神経伝達物質はますます少なくなってしまうことも考えられますし、特にADHD特性の「自分を制御コントールすることの弱さ」がある場合、さらにゲームをやめられないということになってしまいます。
 
 

反対意見も一定数あるけれど…

 
しかしながら、「ゲーム依存はゲーム障害」ということに対しての反対意見もまだまだあるようで、
そもそもの「科学的根拠、エビデンス」がまだまだ少ないということがあげられますし、一概には「障害」と言い切れない部分もあるかもしれません。
 
また、ゲームのようなプログラミングなど今後の社会にもっと普及されるかもしれないツールは、むしろ発達特性の子たちへ活用されてきていて、最近では療育でも行なっているところがありますね。
 
 
いずれにしても、「依存」になる前に自分を制御できるようまわりの環境の工夫も大事になってくるのではないかと思います。
 
 


 
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