ピアノには目と手の協応が必要
弾いていてすぐに止まってしまうのは
ピアノを弾くために身につけた方が良いテクニックはいくつかあります。
基本的にピアノを弾くのは目と手の協応が必要ですが、
ここに弱さがあると、そもそもの「音楽の流れ」が途切れてしまう可能性があります。
なぜ「目と手の協応」が必要なのか。
音楽は、時間の流れの中に存在します。
楽譜に書かれた音符たちを目で見ながら、同時にその書かれた音符の音と鍵盤の場所を一致させ、指を動かす。
さらに、音符は時間の流れと共に進みます(小節が変わる)ため、目で次に書かれている音符を先読みしなけれ
ばならないんですね。
これを、両手同時(時には足も)やってるのですから、それは大変です。
もし、この「目と手の協応」に弱さがあったら?
楽譜を「目で追う」ことが難しいかもしれないんですね。
そういう時は、目が先へ先へと動いていないので、次に弾くべき音がわかりません。
そうなると当然、音楽の時間に流れに乗れないので、途中で止まってしまいますね。
音符を目で追うために必要な「追視」
音符を目で追うためには、「追視」が必要です。
走る車を目で追う、流れてきた字幕を目で追う、などです。
そもそも発達特性の子はここに「弱さ」があるとされています。つまり、「目で何かを追う」が少し苦手な可能性があるんですね。
さらに「周辺視野」も必要で、例えばごちゃっとした机の中から小さな消しゴムを探さなくちゃ!となった時・・・なかなか見つからない、なんてことはわりと多くの人が経験していることかもしれません。

ぐるっとあたりを見回して、小さな消しゴムを探す。
ごちゃっとした楽譜の中から、付点四分音符の「付点」だけを探すくらい難しいことだったりします。
ここにも弱さがあると、楽譜の中の音符を左から右へ読み進めていっても、付点を見落としたり、ナチュラルを見落としたりすることがある、ということなんですね。
これらができるようになるまで
当教室では、この「周辺視野」を鍛えるレッスンを取り入れています。
ビジョントレーニングをはじめ、当教室のオリジナル発達支援テキスト「ぴあのの〜と」では、指番号と自分の指を一致させる「フィンガートレーニング」が、周辺視野を鍛えるトレーニングと合わさっています。

また、一対一活動も行っており、「手と目の協応」ができるようにレッスンを行います。
模倣が弱いと感じる子にも適したレッスン内容です。
周辺視野の強化!オリジナルテキストが使える「発達支援ピアノ講師」養成講座